J2ドラフト会議のまとめ、後編です。
選手を選ぶ時に何を考えていたとか、そういう事について書いていきます。
◆チームコンセプトのはなし
11人の選手を選ぶ際に一番重要にしていたのが、【チーム全体を見た時に調和が取れていること】です。
これは自分のサッカー観にも通じてくるのですが、選手を個人で見るのでは無くて、複数人の組み合わせとして機能する事を意識しています。単純な例を挙げると、裏に抜け出す&スルーパス、ヘディングが強い&クロスが上手い、という感じ。個の能力に劣るJ2では選手同士を上手く噛み合わせることが成績につながっていきます。
システムは4-4-2にしました。このシステムは選手の補完関係を作りやすいんですね。サッカーの基本フォーメーションとして採用されてきた理由のひとつなんでしょう。
選手の選考基準を図にしてみました。
隠れ基準としてチームの規律を守る(守ろうとする)というのもあります。ドラフト会議に挑むにあたって、この基準にそった選手をリストアップしました。
リストを見て、このタイプの選手は少ないなと思うことはありましたけど、 ○○選手を絶対に取りたい!という気持ちはあまり無かったですね。自分は選手に対する思い入れがあまり強い方ではないからでしょう。良い選手を集めるよりも良いチームを作る方が大事でした。
◆指名順のはなし
ドラフト会議というシステム上、指名は早いもの勝ちなのでどんな順番で選手を取っていくのかは工夫のしどころです。
始まる前のおおまかな方針としては、
・タイプ的にあまりいない選手、特にGKとSBを優先的にとる
・センターラインは豊富なので後回し
という感じ。
1巡目にはGKの高木駿。参加者の方々の感想を読むと、かなり意表を付いた指名だったようです。(笑)キックの上手いGKとして他にリストアップしてたのは、ロドリゲス、上福元、ビクトル。逆に言うとそれくらいしか居ないんですね。
J2では熱心にプレスを掛けてくるチームが多いのですが、それはボールを奪えたりロングボールを蹴らせたりする効果があるから。キックの上手いGKはその前提を崩すことができるんですね。プレスを掛けられてGKにバックパスした時に、そのままドーンと蹴ってしまうのか、味方につないでポゼッションを続けられるのか、この違いは大きいですね。つなげるGKは試合の大勢に影響を与えます。そのために1巡目に高木駿を選びました。
そして二巡目、本当はSBの福村を先にとる予定だったのですが、左SHの一番手として考えていた泉澤を先に取られてしまったので、順番を変えて慌てて岩崎を取りに行きました。他の方も書いておられましたが、1対1で違いを見せられる選手ってほんとに少ないんですよね・・・サイドの選手を優先して取っていく戦略がうまくはまりました。次の三巡目の福村も無事に取れたことで左サイドは完成です。
実際にドラフトが進行しているなかでここらへんが一番緊張していましたwやっていると、自分の欲しい選手がすぐに指名されるんじゃないかって妙に不安になってきたり。実際はそうでもないのにね(笑)
高木、岩崎、福村と自分の作ったリストの中では替えの効かなかった選手達で、この3人を取れないとプランが破綻しているところでしたwこれはラッキーだと思う反面で、他の参加者の方が自分と見ている選手が違ったのもありますね。特にCBで思わぬ名前が出てきて、勉強になりました。
4巡目からは順番に選手を取っていく形式になったのですが、自分の順番がちょうど二人連続で指名するのに近い形なっていました。どの選手を取るか、ユニットとして考えることが出来たので、前述した選手の補完関係も作りやすかったです。
予定していた選手がだいたい取れていたので、それなりに満足できる出来です。
◆どんなサッカーをするかのおはなし
まずポゼッションでは4バックから3バックへの可変を考えています。
そうですね。ボランチの一枚を下げる(メキシコ式ボランチ落とし)ではなく、GK高木駿を最大限に活用するために、3バックの真ん中としてパス回しに参加して頂きます。
・・・自分でも無茶を言っているのは解りますが、近頃のJ2は戦術の高度化が激しいですし、これぐらい大きい夢を見ても良いんです!
そして首尾よくプレスを回避したときには、右サイドを中心にボール運びを行います
馬場賢治を中心とした右サイドのひし形でボールを運びそのままサイドを破るも良し、相手を片方に寄せてからサイドチェンジで岩崎の突破力を活かすも良し。ボランチの重廣が積極的にあがって前線の厚みを補います。これで完璧や!がっはっは!
と、ポゼッションの話をしてきましたが、このチームの真の狙いはプレッシングからのショートカウンターだったりします。チームの規律を守ってくれそうな選手を集めたのもそういう訳です。ポゼッションも出来るけど、それはプレス掛けるための体力温存のために使いたいなあと。
そしてこれは僕だけの感覚なのかもしれないですが、FW二人が守備をきちんとしてくれる事も大事なんですね。
前編で司令塔タイプのボランチが上位チームには必ずいると書いた覚えがあるのですが、J2と言えども司令塔タイプの選手に簡単に前を向かれると、だいたいゴール前まで押し込まれるんじゃ無いかな?
試合を有利にすすめるために、FWには90分ボールを追い掛け回せとは言わないまでも、最低限ボランチへのパスコースを邪魔して欲しいなと。もちろんエネルギーを攻撃に全て使うことで相手に驚異を与える選手も中にはいるのですが、今年のJ2でもそれくらいのクオリティの選手は数える程のように感じています。
僕の作ったチームもFWに強烈な個がないぶん、コンパクトな陣形で守備を重視してやっていくのを基本線に置きたいなと。そう考えております。
最後にこのチームでJ2リーグを戦ったとしたら。
成績はかなり安定すると自負します(笑)
ただしFWにちょっとパンチ力が足りないのと、セットプレーでの得点があまりなさそうなのもあって、
勝負どころで勝てずに残り10試合くらいを4勝4分2敗とかやらかしてプレーオフに回ってしまうと予想しています(笑)
長くなりましたが、これでJ2ドラフト会議の振り返りは終わりです。
ドラフト会議のドキドキ感や参加者のサッカー感が垣間見えたり、色々な選手を覚えたりでとても楽しいイベントでした。
関わった皆様ありがとうございました。