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サッカーブログです。

ワールドカップ2026 北中米大会 グループG ベルギーVSエジプト 


というわけで企画モノです。サッカーの見方とはなんなのかというテーマの元にワールドカップ全試合レビューに参加することになりました。リンクがすべて埋まる頃には、記憶ではなく記録として、2026年北中米ワールドカップが残ることになります。

jaf26.windtosh.com

世界中の国があるまるだけあって、少しでも馴染みのある選手が居るところが良いかな、ということでベルギーVSエジプトである。プレミアリーグのスターであった、デ・ブライネとサラ―。一線級を退く彼らが国代表でプレーするとは、どういう意義があるのか。ワールドカップの大きな舞台で見せてくれることになるでしょう。

 

 

第1Q 充実のエジプト

今大会から導入されたハイドレーションタイム。要するにタイムアウトな訳ですが、3分間という時間もあり、がっつり作戦タイムとして使われています。これまでもレビューを書くときには、時間が一つの目安になってましたが、制度として設けられたことで、より試合の見方がはっきりしたんじゃないでしょうか。

 

前半のキックオフはベルギーから。キックオフでそのチームがどんな姿勢で試合に望むのか分かったりもする。が、ベルギーは比較的スタンダートな、一旦下げてから人の多いところにロングボールを蹴り込む方法でした。

 試合序盤、ベルギーの守備の姿勢はプレミアリーグでよく見かける424型で縦のパスコースを消すことを重視。意外だったはエジプトがしっかりボール保持で試合を組み立てようとしていたこと。サラーを守備の負担の少ないトップ下のポジションに配置したことからカウンター重視かと思われましたが、ベルギーが積極的にボールを奪いに来ないのもあって、配置の優位を作りながら仕掛けていたのが印象的でした



 エジプトのボール保持の主体は、CBとボランチの2+2だったのですが、右ボランチのアチアが斜めにサリーすることで、サイドバックを押し上げ数的優位を作る形で狙っていました、ベルギーの前4枚の丁度後ろにエジプトの選手が浮く形になっていたので、事前の研究はあったかもしれません。ベルギーの前線、特にサイドのドクとトロサールの守備意識が薄く、なかなか守備に戻ってこないこともあり、序盤は完全にエジプトペースとなりました。

 守備に返らないということは、攻め残りと同義なわけですが、ベルギーは特にドクの突破力に期待しているようでした。ただ、エジプトのトランジションとカバーの意識は強くなかなかドクは思ったようなプレーができず。サイドで守備を引きつけてから、中央に戻してミドルを狙うパターンもあるにはありましたが、集中力の高いエジプトDFラインはシュートコースにしっかり身体を入れてきます。

 1Qでのベルギーは、4231の形を基本的に崩さず。ビルドアップはこちらも4バック+ボランチ2枚。トップ下のデ・ブライネがフリーマン。サイドのドクとトロサールを貼らせる。ワントップのデケーテラーレは、本来に2列目の選手ぽく、サイドに流れて起点を作ろうとするのですが、あまり効果的とは言えず。散発的な攻撃に終始します。

 そうなると、エジプトは中央にサラ―を置いている事が効いてきます。ベルギーの中途半端な攻撃が終わると、マルムシュとサラーというカウンターの達人コンビがゴールをおびやかします。エジプトはトランジションの意識がとても強く、ポゼッションはしていてもカウンターが一番の狙いのようにも感じました。

 試合を優位に進めるエジプトはそのままの勢いで先制点。ベルギーのボランチ2名が二人ともにサイドに引き寄せられてしまい、逆サイドに運ばれるとスペースのある中での1対1。アシュールのシュートは見事でしたが、特にベルギーの守備意識の低さが気になった第1Qでした。

第2Q 変身するベルギー

作戦タイム終了後、いきなり失点してしまったベルギーはボール保持の配置をいじってきました。右サイドバックのムニエを高い位置に上げ、後ろは2CB+左SBの3枚。ということで、欧州でおなじみの325に変更。この変更が効果的でした。



ベルギーの325の配置に対し、エジプトの守備は442から、左SHアシュールがDFラインまで戻る5バックに変更しました。ベルギーの前線5枚に対して、数をあわせる5バック。ここまではよかったのですが、2列目の守備がはっきりしません。2トップをそのまま残すのであれば、532になるのですが、ベルギーのドクに対しては二人つかないと止められません。さあどうするエジプト、まさかサラーを2列目にするわけにもいかず、相当混乱した様子でした。さらに輪をかける様にベルギー2列目のポジションチェンジを繰り出します。ドクやトロサールが内に入ったり、左右を入れ替えたり、果ては3列目のティーレマンスがゴール前に飛び出してきたり、デ・ブライネはビルドアップしていたかと思ったら、ミドルシュートを打ち位置にいたり、ベルギーはあの手この手でエジプト守備陣を崩しにかかります。

 結局エジプトは第2Qでは解決策が見つけられず、ひたすら根性で守る時間が続きます。ただ40分あたりでデ・ブライネのミドルが、味方であるデケーテラーレのケツにヒットすると行った、ポジションチェンジをしたことによる難しさも発生していて、ゲームは支配しているが決め手に掛けるもどかしい時間が続き前半終了。なんとか失点せずに凌いだエジプト。サラ―とマルムシュのカウンターを終始チラつかせることはできていましたが、とはいえこのままでは失点を免れるのも追加点を取るのも難しく、何か解決策を見つけなければいけません。

第3Q 策を尽くすベルギー 腹をくくるエジプト

ハーフタイムを挟んで両チームに選手交代は無し。であるが、両チームともに修正を加えてきた。まず、ベルギーはシステム変更と共に配置をいじってきた。前半の4231から4123へと変更。IHはティーレマンスとデ・ブライネ。そしてなんとワントップにはドク。右サイドにはワントップだったデケーテラーレ。左にはトロサール。

 一方エジプトは、ベルギーの5枚アタックの対処には442そのままを維持することを決断。サイドへの対応は根性で行うと腹をくくった用である。選手達の守備意識の高さを見ているとそれでもなんとか行けそうな気もする。



 ドクのワントップであるが、守備時に一人残るのは誰かくらいの意味合いで、前半動揺にベルギーの前線はポジションチェンジを繰り返しエジプトの守備陣を揺さぶりにかかる。エジプト442で守ることに意思統一できたおかげで、中央の危険なスペースを開けること無く、一進一退の攻防が続いていた。基本的にはベルギーが持ってエジプトがカウンター。プレミアリーグなんかでは、一旦相手を押し込んでしまえば、よほどのことが無い限りすぐにボールが回収できるのだが、ベルギーには残念ながらそこまでのCBはおらず。というか、やはりエジプトのマルムシュとサラーのカウンターが怖すぎる。50分53分と危険なカウンターを繰り出すが、ベルギー守備陣が根性で守る。追いつかなくてはいけないベルギーは非常にデリケートな対応を求められる。最後は根性だ。根性でどうにかする場面はどうしたって出てくる。

 55分にこの試合初めての選手交代。ベルギーは左サイドバックとアンカーを交代。235の形でボール保持からの攻めが続くが、そろそろ時間が気になってくる。その間にもエジプトは鋭いカウンターを繰り出している。どちらが先にエラーを起こしてしまうのかの勝負になってきた。

 60分あたりになるとエジプトの選手達に疲れが見え始める。そこで65分、ベルギーは満を持してルカクを投入に踏み切ったがこれが成功。ファーストプレーでゴールが決まる。ルカクもそうであるが、最終盤になってベルギー右サイドバックのムニエが頻繁に上がってくる用になった。5人の前線に変化をつける最後の一人の役割をしっかりと果たすこととなる。

 

第4Q 試合の行方は

 ここからは戦術というよりも、ここの選手の頑張りがものを言う。

エジプトは疲れが見える選手を交代。基本的な方針はずっと変わっていない。初志貫徹が選手達の迷いを無くし、思い切りの良さを生んでいたように思う。

 ベルギーが押し込み、エジプトがカウンターを狙う、という基本的な図式は変わらず。お互いにカウンターを得意としている選手達がいるおかげで、一瞬オープンな展開になりかけたが、すぐにそれを察知して落ち着きを作る両チームの選手達は流石だった。1試合目に勝ち点を落としたくないしね。最後までお互いに得点を狙い合うが、そのままタイムアップ。結果は1-1のドロー。お互いに積極的に得点を狙う姿勢が見せたいい試合でした。

 

まとめ

試合全体でみると、非常に面白かった。システムやポジションを変えて試合を動かそうとするベルギーの巧みさと、シンプルゆえに迷いがなく思い切りの良いエジプト、両チームの対比もワールドカップならではであった。

 エジプトが思ったよりも色々な事ができるチームだった。基本線はカウンターなんだけど、個人でマークを剥がすこともできるし、ボール保持を怖がることもなく。弱点が少ない現代的なチームだと思いました。難点は2トップの攻撃力を活かそうとすると、どうしてもシステム的な制約が出てきてしまうところぐらいでしょうか。グループリーグ突破は十分に可能性のあるチームでした。

 ベルギーはとにかく前傾姿勢なチーム。攻撃陣と攻め手の多彩さは流石。一方でストライカーの不在は気になりましたね。ルカクが頑張れるかどうか。守備陣はがんばれ。前の選手はほんとに戻ってきてくれないぞ。