Take it easy

サッカーブログです。

緑の刺客たち 2013 J2リーグ 第24節 松本山雅 VS 京都サンガ

反町監督ツンデレである。

京都との試合に時に限って、反町監督の試合後のコメントは斜に構えた感じになっています。
それは反抗心から出ている言葉ではなくて、むしろ京都のサッカーが、大木監督のサッカーが大好きで、
自分の率いるチームで真っ向勝負が出来るのが楽しくて仕方ないのでは無いように思います。
それ故に最大限のリスペクトを持って挑んでくる松本山雅との対戦は、
京都サンガにとって厳しい試合になっているのでしょう。

山雅の戦術は守って守ってカウンター。
5バックの前に3人の中盤が並び、中央をしっかりと固める。
サイドに出たボールにもきっちりスライドして対応。

前半15分の松本山雅カウンター
http://www.youtube.com/watch?v=s4DHpDqGA5M
カウンター時の典型的な形を抜き出してみました。

ボールを奪うとサイドバックの裏にロングボール。
2トップの片方が受けるために走り、もう一方はクロスに備えてゴール前に入る。
サンガのCBの染谷とバキはスピードは無いので、こういう動きをされると対応が難しくなる。
一対一の場面も増やされますし。

ただ点を取られないために守るだけなら5−4−1にすればより守備は安定します。
そこをあえて5−3−2のツートップにしているのは、カウンターで点を取って勝ちを狙っているからですね。

さらにはこんなシーンも
http://www.youtube.com/watch?v=O81C4UJAMmQ
山雅のゴールキックです。
普通は敵味方同じサイドに集まってからキーパーが蹴るんですけど、
この時、山雅の選手が隙をついて逆サイドに一人残っているんですよね。
で、フリーでボールを受けてクロスを上げると。
小ネタと言えばそうなんですけど、ここまでやって勝ちに来てるのか−と感心もします。

山雅の選手達は本当に集中していました。
京都というチームは、どこが強みでどこが弱点なのか、どういう試合をすれば自分たちは勝てるのか。
サンガとの力関係をちゃんと認識していて忠実に実行しました。

攻撃的or守備的、ポゼッションorカウンター、そういう括り方ではなく、
勝つために意思統一が出来ているチームを、自分は良いチームだと思います。


で、ちゃんとサンガのお話を(笑)

4−3−3に変更してからの4試合目。
攻撃面の質はどんどん良くなって来てますね。
松本の守備には相当苦労したんですけれども、相手のブロックを崩す攻撃は何度も見られました。

http://www.youtube.com/watch?v=_7HK4s-wLWE
50分の福村のクロスの場面。
サンガの側から見て、右から攻めると見せかけての逆サイドにふってクロスまで。
松本の守備の狙いを完全に外してチャンスを作りました。
少ない手数でサイドを変えた横谷のアイデアと、長い距離を走った福村の動きが良かった。

http://www.youtube.com/watch?v=MqdaxkIKT-E
70分の駒井のシュート。
人数を掛けて細かくパスをつなぎ相手の裏を完全に取りました。
パスを受けるためのポジションを取って、そこをワンタッチで繋ぐ。
京都らしい崩しの場面です。


結果は1−1の引き分けで、勝ちたかったなぁというのが本音なんですけれども、
内容に関してはそれほど悪く言うような所も無いんですね。
無理だと感じたら落ち着いて攻撃を一度やり直したり、相手の狙いをはずす工夫も見られたり。
宮吉も復帰しましたし、後は選手の意図をあわせる精度を高めていく事ですね。

ここに来てやっとチームの完成形が見えるようになってきました。
このまま続けていけば終盤にはきっと強いチームが出来上がっていると思うんです。
シーズンが終わったその時にどんな結果が出ているのか…
今はとにかく敗けないことですね。