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サッカーブログです。

ワールドカップ2018 個人的に印象に残ったイレブン+監督

 ワールドカップ楽しかったーーーーー

という訳で、個人的に印象に残った選手、監督について書いていきます。

しょうがないことなのですが、上位に残った人たちがメインになりました。それでは行ってみよー。

 

 

◆GK

○ウーゴ・ロリス(Hugo Lloris フランス)

今大会、クルトワやナバス、オチュアにシュマイケル、アリソンなどなど、良いゴールキーパーがたくさんいました。その中でもロリスの安定感は抜群でありました。シュートストップはもちろん、キャッチとパンチの切り替え、クロスに対する飛び出し、とにかく判断を間違えることがなく、GKがやる普通の仕事をとことん極めた達人という表現がぴったりのように思います。

やれノイアーだエデルソンだ、新時代のゴールキーパーとはこういう選手の事を言うんだ!という風潮が出てきていたものの、やっぱり彼らは異形の者であるわけで一般人が真似しちゃいけない存在だと、ロリスを見て改めてそう思ったのです。普通って素晴らしい。

決勝戦でのやらかしのせいで最優秀GKをクルトワに取られる、キャプテンとしてワールドカップを掲げる大会のクライマックスとも言える瞬間にカメラの前の横切られる、といった圧倒的な持ってなさが可哀想すぎたのも選出のポイントになりました。

 

 

 ◆DF

○ベンジャマン・パバール(Benjamin Pavard フランス)

次もフランスからの選出。優勝したからね。しかたないね。

スタメンであったジブリル・シディベの怪我により出番が回ってくることになりましたが、これだけの活躍を見せるとはデシャン監督にとっても嬉しい誤算だったのでしょう。

プレー的には攻撃的なSB。最近流行りの組み立てるタイプでなくて使われる側の選手ですね。前に出てくる時にも内か外かをきっちり使い分ける判断力を持っている・・・と思ったのですが、アルゼンチン戦で2点リードした時に前線のグリーズマンがボールをキープして、そろそろペース落として試合を終わらせようぜ!的なジェスチャーをしていたのに、すぐ真横をパバールが駆け上がって行ったのには笑ってしまった。一体彼には何が見えていたんだ。狂気を感じた瞬間であります。

一方で決勝になると、あからさまに緊張してるのが見えてクロアチアにこれ行けるかも!という空気にさせてしまったりで、見ていて飽きないというか何をしてくるか読めないというか。これからどうなっていくんだろうと興味の湧いた選手でした。

 

○ハリー・マグワイア(Jacob Harry Maguire イングランド)

なんでやねんと言われそうですがまったく個人的な理由での選出です。

岡崎が所属している事もあってレスターの試合をよく見ることがあるのですが、マグワイアはスタメンCBとして活躍していた選手でした。レスターにはモーガン&フートという胸板CBコンビが居たのですがその系譜を受け継ぐように、マグワイアもサッカー選手の中で最もラガーマンに近いと思われる圧倒的な体格を持った選手です。CBとして強さを見せる一方で、ボールを持つと攻撃に色気をみせてDFラインからドリブルを開始するという、ちょ、待って!キャラを考えて!と思わず画面に手を伸ばしてしまうことをもありましたw

なんかレスターの話ばかりになってしまいましたが、代表では3バックのスタメンとして出場し、イングランドの試合で覚えてるのはほぼこれだけ!というセットプレーのターゲットとしてチームの重要なタスクを任されていました。外国の代表チームとはいえ、馴染みのある選手がこうしてステップアップしていく様を見るのはなかなかうれしいことですね。そのうちビッグクラブからも声がかかるのでは無いでしょうかね。それはそれで色々なことやらされて頭パンクしそうな選手ではありますがw

 

○マッツ・フンメルス(Mats Julian Hummels ドイツ

何度も映し出される頭を抱える場面は、 グアルディオラのサッカーに取り憑かれてしまい自滅に近い結果に終わったドイツ代表の象徴でした。

初戦にで当たったドイツ絶対倒すマンと化したメキシコにはカウンターの狙い所にされて、まぁこれは彼のせいでは無かったのですが、チームも自身もすっかりペースを狂わせて何をやっても上手く行かず、最後の手段のパワープレーになっても決定的なシュートが何故かゴールに飛ばないという、もうどうしたらいいんだって諦めの様な笑いが特に印象に残ってます。

ディフェンディングチャンピオンとして、またサッカー強国のドイツとして、まさかの1次リーグ敗退に終わったのは代表チームを作り上げる難しさを改めて思い知らされる結果でしたね。

 

 

○マルセロ(Marcelo Vieira da Silva Júnior ブラジル)

プレースタイルという風貌といい、誰もがイメージする「ブラジル代表のSB」というイメージにマルセロほど合致する選手は他に居ないんじゃ無いか。今大会も巧みなボール捌き、過剰な攻撃性、露骨に狙い撃ちされる守備と、まさにマルセロとしか表現出来ないようなプレーだったと思います。相方のネイマールが調子悪かったのもあって、そこまで得点に絡めなかったのは残念なところ。

ここまで書いて、大会での活躍と印象が比例してない、なんでだろう?と自問自答したところ、やたらと煽り画像で使用したからという結論に至りました。ごめんねマルセロ。

 

◆MF 

○ルカ・モドリッチ(Luka Modrić クロアチア)

MVPおめでとおおおおぉぉぉぉぉっ!

イングランド戦前の「2回の延長戦?たいしたことないっすよ」というコメントのとおり、物凄く上手いのにめちゃくちゃ走る人だとは以前から思ってましたが、今大会の運動量、存在感、リーダーとしての振る舞いはほんとに素晴らしいものがありました。MVPに選ばれたのに異論はありません。クソ中のクソと悪名高いクロアチアサッカー協会の混乱をまともに受けながら、決して楽ではないぎりぎりの試合を勝ち抜きチームを引っ張ってきた事に最大限の称賛を与えるべきなのでしょう。

所属のクラブではライバル関係にあるラキティッチとブロゾビッチで作る三角形は、上手くて賢い人が集まれば三人で中盤は作れるという事実を見せつけられ、これが世界・・・と憧れを覚えるくらいでありました。

決勝ではある意味予想どおりの結果になったわけですが、それでも悔しそうにセレモニーを見る顔は、これまで身体的な不利がありつつも厳しいサッカー界を渡り歩いた「闘う人」そのものでした。

 

○柴崎 岳(柴崎 岳 日本)

こちらもサッカー協会のクソさに巻き込まれ、中盤の組み立てを全兼委任(丸投げ)されることになるのですが、逆境の中で彼の才が覚醒することになります。視野の広さ、キックの精度、相手との駆け引きの上手さといい完全にチームの要としての活躍でした。

高校からプロに入り、色々なプレーをしようとして混乱している様に見えてこのまま埋もれてしまうのかな?と心配だった選手です。スペインへの移籍が大きな機転になりましたね。移籍当初はごたごたが続きましたが、それでもチャンスをものにしてスペインサッカーの理を上手に吸収できたのでは無いでしょうか。

おそらくこれからの日本代表でも丸投げされるのは確実でしょうが、チームを俺色に染めるくらいの勢いでやっちゃっても良い気はしますね。

 

○マルアン・フェライニ(Marouane Fellaini-Bakkioui ベルギー

背が物凄く高い、守備力はそこそこある、そこまで足元が上手いわけでもない、スピードがあるわけでもない、・・・ボランチ?と、おそらくこれまでの監督の誰もが扱いに困ったであろう彼です。(一番上手く使ってたのがモイーズ)

能力はあるのは分かるけれども、さあどうやって扱おうかになるのですが、ベルギー代表の可変システムという選手にポジションで無くタスクを与えるやり方は上手かったなと思います。ボールを持っていない時には相手のキーマンを潰し、ボールを持ったら前線のターゲットマンとして振る舞うと、大雑把に言うとこんな感じ。タスク分担という新しいサッカーのやり方がわかりやすく表現されてましたね。

なんだかんだで守備の役割を果たし、高さで相手に脅威を与えていたので、サッカーはでかいやつが強いという身も蓋もない結論にもなったんですがね(笑)

 

○ケヴィン・デ・ブライネ(Kevin De Bruyne ベルギー

 これはネガティブな方で印象に残った人なのです。いや、そうは言っても日本戦でのカウンターやらブラジル戦とのミドルシュートみたいな分かりやすく活躍もしたんですけど、それでも普段みてるシティのでの得点をとるマシーンの様になっているプレーと比べてしまうと物足りなかったかなぁと。

ボランチ二人が攻撃を組み立てるタイプでは無かったので、デ・ブライネが8番と6番との両方の仕事をしなければならなかったのと、後は代表チームの性質ですね。クラブチームと違ってどこまでいっても寄せ集めでしかないので、それぞれの選手がいつもの様にやってしまうとしっくりこないわけですね。

今大会はスウェーデンに代表されるように4-4-2ゾーンディフェンスがかなりの効果を発揮していましたね。クラブチームではそれを崩すのは日常の出来事なのですが、代表ではやっぱり上手く行かない。ポゼッションでポジショナルで、そんな攻撃を組み立てるのはクラブチームくらい練度を高めないといけなくて、ちょっとやそっとじゃ出来ない難しい作業なんですね。

プレッシャーから開放されたラストのイングランド戦、FWに入ったメルテンスと共に自由を謳歌していつもの、素晴らしいプレーを見せてくれたのにちょっと思う所はありましたね。代表は大変だ。

 

◆FW 

○エディソン・カバーニ(Edinson Roberto Cavani Gómez ウルグアイ

今回のウルグアイは本当にいい選手が揃ってたんですよね。CBはゴディンにヒメネス。中盤にベンタンクール。FWにはスアレスとカバーニ。センターラインの強度ならかなり上位に入ったんじゃないでしょうか。

ポルトガル戦でのスアレスとのピッチを大きく大きく使ったワンツーで決めたゴールは素晴らしかったです。シュートは上手いし、体を張ってくれるし、守備もするし、カウンターでも走るしでなんでも出来る人なんですが、きっとチーム事情でこうなったんだろうなぁと。あなたの職場にもいませんか?雑務を色々とやらされる内に何でも出来る完璧超人になってしまった人が。基本サッカーに関してはめっちゃいい人なんだと思う。

残念ながら負傷してフランス戦に出られずと、カバーニが入ればもっと反発できたんじゃないかとか、そういう妄想をさせてくる選手でした。それとワールドカップに勝つためには運が必要なんだなって勝負の無情さも同時に感じましたね。

 

○キリアン・ムベッパ(Kylian Sanmi Mbappé Lottin フランス

エムバペ?ムベッパ?自分で書いてて、この表記ゆれに今後も苦しみそうな彼です。

所属がPSGという事であんまり見たことのない選手だったのですが、インパクトは最上級でしたね。驚異的なスピードだけじゃなくて、テクニカルなおしゃれパスを出したり、攻撃に関しては何でも出来ちゃいそうで、これは強くてニューゲームをしている選手なのだと。一方でベルギー戦では下手くそな鹿島るを見せて逆にイエローをくらってしまうという、19歳で有ることを思い出させてくれてほっこりした気持ちにもなったのです。

アルゼンチンと対戦したことで、メッシとのスーパースターの世代交代も現実に予感させた選手でした。期待の若手選手にありがちな調子乗ったり急にイキった発言をしたり、花見の大学生のような羽目を外したりという事も無さそう。優勝もしたし決勝でもゴール決めたのにね(笑)

 

 

◆監督 

○ロベルト・マルチネス(Roberto Martínez Montoliú ベルギー代表監督)

 大会前には「ここ10年で最高」とかボジョレーのように表現されてきた豊富な戦力をただ並べただけやんけ!でデ・ブライネからも怒られていた記憶があるのだが、本大会に入ると一変して奇襲戦法を繰り出して来て、我々戦術くん達を喜ばせてくれた監督さんです。

特にブラジル戦では、ルカクをマルセロにぶつけて、さらにデ・ブライネを偽9番として扱いカウンターで仕留める作戦の成功に心躍らされた人も多かったのではないでしょうか。

フランス戦でも強固な守備を相手に20分ごとに戦術を切り替えてたりと奮闘していたのだが、最後にはボランチにこれといった人が居なかった事で手詰まりになり、戦術も結局は選手があってのものというサッカーの原理というものも改めて教えられたのです。