Take it easy

サッカーブログです。

 〜授業料を払ったからには学習しよう〜 2016 J2リーグ 第2節 町田ゼルビア VS 京都サンガ


◆統率のとれた町田ディフェンス
京都サンガの2節の相手はJ3から昇格チームである町田ゼルビア
守備の硬いチームであると聞いていましたが、実際に試合でみるとその評判に偽りはありませんでしたね。


前後左右に圧縮された陣形を常に保ち、サイドへのスライドする動きも素早い。
FWも献身的に守備を行うことによって隙のない守備陣形を作り上げていました。
この守備に京都の攻撃陣は苦戦を強いられます。


幾つかのシーンを動画で抜き出しました。
注目して欲しいのは町田のFW2人。
京都のCBからボランチへのパスコースを消す位置取りをしています。
さらにボールに対してプレスをかけるときにも常に京都のボランチの位置を確認しながらパスコースを消しつつボールに寄せている。
この守備によって京都のビルドアップは封じられ、思ったような攻撃が出来ませんでした。

攻撃にリズムが作れないと守備もおかしくなってくるもので、
石丸監督の試合後のコメントにあるように
裏へのボールを警戒しすぎてしまい京都のディフェンスラインは必要以上に深い位置取りをしてしまっていました。
コンパクトな町田に対して京都の布陣は間延びしてしまい、こぼれ球をことごとく拾われ苦しい展開になった前半でした。

京都がまずかったというよりは町田が良かったという印象ですね。
町田のゾーンディフェンスはとても訓練されていると思いました。
コンパクトな守備を持っていて、あとは得点のパターンさえ見つけることができれば、
J2に残留することは容易いことでしょうね。


◆後半になり盛り返す京都
前半に山瀬が怪我のためにエスクデロと交代。
守備や運動量にまだ不安のあるエスクデロですが、狭いところでもボールをキープすることが出来て、
攻撃の基点となることが出来ました。

SBを高い位置に上げることにより町田の守備を左右に揺さぶれる様になったことでボールも運べるようになりました。
前節から頻繁に繰り返していますが、ボールを持った時に4−4−2から3−1−4−2への変化することによって
ボールを前進させていくのが攻撃の基本形になりそうです。

先取点はちょっと意外な所から。
町田のFKからの連携ミスを拾った有田が素早く攻撃に切り替え。
エスクデロだけでなく自陣PAにいたはずのヨンジェ、石櫃、アンドレイが一気に上がって成功させた見事なカウンターでした。
京都であまりこういうカウンターは見られなかったので思わず声が出ましたね(笑)それくらい素晴らしかった。

メンバーも大幅に入れ替わりチームをまだまだ組み立てている途中だと思うのですが、
その中で5人の選手がに関われたのは攻守の切り替えを監督がかなり重要視していて、それがしっかり選手に浸透しているのでしょうね。
この試合のようなカウンターをこれからも何度も見られそうです。




◆終了間際の失点
という展開で、上手く行かないのがまだまだ何でしょうね(笑)

京都はCBの高橋をいれて3バックに移行。そして88分あたりから無理に攻めることをせずに1−0での逃げ切りを図ります。
ロスタイム5分・・というのはちょっと何事かを言いたくなる所ですが、
終了間際の失点で1−1の引き分け。2節続いてのドローとなりました。

時間稼ぎをして1−0で終わらせようとする判断は特に間違っていないと思うんですね。
自分達はリードしている、相手は無理をして点を取りに来ている。こちらは事故を起こさないように守備を重視する。あわよくばカウンターを狙う。
そのことをチーム全体で理解し、プレーを選択してゲームをコントロールする。
チームの成績を安定さえる重要な技術であると考えてるんですね。
先制点を取った後も一本調子で攻め続けカウンターを食らって勝点を落とすような情けないチームにはなってほしくないのです。

また同じような場面が出てきた時にも今日のように時間を稼いで逃げ切りを図る判断をするべきだと思います。一度失敗したくらいでご破産にするような話ではないです。
ただどうして逃げ切りを失敗してしまったのか。その点については徹底して検証するべきです。

監督の試合後のコメント「高くついた授業料になりました」とありました。
この町田戦であった出来事をこれからの試合の糧にしていけば良いのだと思います。